県立柏原病院の産婦人科の常勤医1人が、 4月末で退職することが18日までに分かった。 大学の医局人事によるもので、 6月から後任が派遣される。 常勤ではなく、 3カ月ごとのローテーションになる見通しという。 5月は1人欠員のまま、 残る2人と応援の非常勤医で穴を生め、 大きな診療体制の変更はないという。
退職する男性医師は、 通常の診察、 手術のほか、 いつ産気づくか分からない妊婦に備える産婦人科特有の 「産直」 と呼ばれる当直を月に10回以上担当し、 診療を支えていた。
上田康夫副院長 (産婦人科) は、 「婦人科で急を要さない手術の時期を遅らせるなどし、 5月を乗り切りたい」 と話している。
同病院の産婦人科医は、 3年前から3人となり、 それ以前は実質的に2人だった。
近年、 頻発する訴訟や、 医師が逮捕され、 刑事告訴されるという事態を受け、 分娩を取り扱う病院が激減。 24時間365日、 いつ産まれるか分からないため、 常に待機する必要もあるため、 志望者も減っており、 産婦人科は全国的に最も医師不足が顕在化している。