県立柏原病院の小児科を守る会 (丹生裕子代表) が17日、 昭和大学 (東京都品川区) で開かれた 「第51回全国医学生ゼミナールIN群馬第3回全国準備委員会」 で、 会の歩みを紹介した。 北は青森県、 南は鹿児島県から集まった医学生、 看護学生ら約90人を前に、 「地域医療を守るために、 医師を大切にする」 という同会の運動を説明、 大きな感動を与えた。
同ゼミナールの 「患者さん・国民の視点で医療を考える」 という学習企画に招待された。 会員の足立誠子さん (青垣町稲土) が講師を務め、 「コンビニ受診を控える」 「かかりつけ医を持つ」 「医師に感謝の気持ちを伝える」 の3つのスローガンを紹介。 柏原病院小児科の時間外診療が最大で4分の1にまで減る一方で、 入院患者の割合は減少していないことを報告し、 地域の協力で、 本来、 病院受診が必要な重症患者が集まる病院になりつつあると、 状況を説明。 医師に感謝を伝える 「ありがとうメッセージ」 や、 会が発行した受診の目安となる冊子 「病院に行く、 その前に」 や車用の啓発ステッカーなど、 会の活動を紹介した。
岡山大学医学部4回生の原紘志さんは、 「隣の県で、 こんな話があるとは知らなかった。 聴いていて、 ぐっときた。 『ありがとうメッセージ』 は、 医師にとってうれしいと思う」 と感想。
4月12日に東京・日比谷公会堂で開かれた 「現場からの医療崩壊を考える国会議員連盟第1回シンポジウム」 で丹生代表の講演を聞き、 仲間にも話を聴いてほしいと、 「守る会」 を講師に招いた宇敷萌さん (群馬大学医学部4年) は、 「とても温かいものを感じた。 医療者にとって心強いことで、 改めて患者さんとの対話、 相互理解の大切さを学んだ」 と話していた。
足立さんは、 「若い医学生が、 学ぼうとしてくれたこと、 地元の人の応援のおかげで、 会の活動を全国に広める機会を与えてもらうことができてとてもうれしい」 と喜んでいた。