島根大学医学部映像研究会 (飛田憲彦会長) が21日、 「県立柏原病院の小児科を守る会」 の取材に訪れた。 撮影スタッフとして、 丹波市柏原町出身の福垣篤さん (同大6年) が同行。 故郷で活動する団体のようすをビデオカメラに収めた。
同大医学部は今年、 卒業生の8割が、 2年間の前期研修先に同大学医学部附属病院 (出雲市) 以外の病院を選ぶなど、 人材流出に悩んでいる。 同大が人材不足に陥ったことで、 医師供給を同大に依存していた島根県各地の病院が医師不足に陥り、 全県的に地域医療が衰退している。
映像研究会は、 島根の医療を守るために大学に医師を残そうと、 研修医募集用のPRビデオの作成に取り組んでいる。 同じように地域医療が衰退する中で、 医療を守ろうと活動する丹波の住民の姿を紹介することで、 島根に何らかの 「プラスの効果」 をもたらせないかと、 会に撮影を申し込んだ。
丹波の森公苑では、 丹波OB大学の生活創造コースで丹生代表が講演するようすや、 インタビューを撮影した。
作品は、 研修医募集のほか、 学内研修、 教材などにも使い、 10月に夕張市で開かれる 「夕張学生映画祭」 にも出品する。
内科志望で将来は地元に帰りたいと考えている福垣さんは、 「医師の立場にたち、 声をあげてくれる人がいることに感動した。 参考になることがたくさんあった」 と話していた。