小児救急 丹波医療圏で毎日2次対応

2008.06.03
丹波の地域医療特集

 県立柏原病院 (酒井國安院長) の小児科の常勤医が6月から1人増え、 5人になる。 同病院は、 重症患者の診療を拡大。 毎日、 丹波医療圏で入院や検査が必要な2次救急の受け入れ体制が整う。 小児科常勤医5人体制は、 同病院小児科開設以来、 最多。 1年前の休診危機から一転、 充実した診療体制になった。 外来予約制は継続する。
 神戸大医局に所属する40歳代の男性医師が新たに赴任する。 前任地は、 市立西脇病院。
 4月に2人、 6月に1人の計3人の増員。 同病院は2次救急受け入れ日を月、 火、 木、 日にも拡大。 週6日、 同病院で患者が診られるようにする。
 5人目の勤務が決まった今月中旬、 同病院に丹波地域の小児科開業医や、 小児患者が多く集まる内科開業医らが集まり、 同病院の診療体制を相談。 「軽症は、 開業医が引き受ける。 病院は、 開業医をバックアップし、 重症患者を担う」 ことで双方が合意した。 水曜は篠山病院が当番病院で、 2病院で毎日重症患者を診察できる体制を整えた。
 小児救急輪番は、 柏原赤十字の小児科常勤医が不在になった昨年から、 丹波地域内で当番を組めるのが週のうち2、 3日となり、 その他の日は、 北播や、 神戸北などの医療圏域の病院に依存していた。
 酒井院長は、 「県立柏原病院の小児科を守る会や、 丹波市、 神戸大の協力のおかげ。 重症患者を引き受けることで、 丹波に 『安心のネット』 がはれたと思う。 他地域でも小児科医が減っており、 これまでお世話になった分、 重症患者の受け入れに協力していきたい」 と話している。
 県内で小児科医が5人いる病院は少なく、 小野市民病院以北では、 同病院と公立豊岡病院のみ。 (足立智和)

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