小児科医の和久さん 母校の大学同窓会から受賞

2008.07.19
丹波の地域医療特集

 県立柏原病院小児科医長の和久祥三さん (40) が12日、 母校の金沢医科大学同窓会・北辰会から、 北辰同窓会賞を受けた。 顕著な功績のあった卒業生に贈られるもの。 歴代受賞者は、 学術研究で顕著な功績を残したり、 病院の院長クラスが多く、 県立病院の一医師の受賞は異例。
 危機に瀕した同病院小児科医療を住民とともに立て直した功績が全国で高く評価されていることから、 受賞につながった。
 同大で開かれた贈呈式で、 「私は、 『助けてくれ』 と言っただけ。 小児科を守る会のお母さんや、 丹波の人が受けた賞」 とスピーチ。 さらに、 「こんなに注目されるのは、 本来おかしい。 日本の医療の荒廃ぶりがおそろしい」 と言い、 「丹波のいなかのコミュニティーでしかできないこととは思わない」 と、 同様の取り組みが各地に広がることを期待した。 また、 同大学長、 理事長らに、 地域医療を住民と構築するモデルとして、 同大と柏原病院との連携を打診した。
 同賞の今年度の受賞者は3人。 ほか2人は研究の功績によるもの。

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