篠山市内における救急医療体制について検討する 「第4回市救急医療体制調整委員会」 (委員長=山鳥嘉彦市医師会長、 12人) が11日、 市民センターで開かれた。 兵庫医大篠山病院存続が決まったことを受けて9カ月ぶりに再開した会議で、 市が市内独自の輪番体制案を提示したがまとまらず、 今月中に開く次回会議に持ち越された。
市が示した案は、 現在丹波地域の5病院で組んでいる平日夜間と土、 日の救急輪番制のうち、 丹波市内の県立柏原、 大塚の2病院が担当する曜日を篠山、 岡本の2病院に振り分けるもの。 丹波地域の輪番制に加え、 篠山市の救急受け入れ体制を強化するのがねらい。 しかし、 丹波地域の輪番制は、 当番病院以外も患者を受け入れている実態があることから、 「輪番日以外は受け入れないとなると、 地域の救急医療体制が逆に崩壊する恐れがある」 という反発や、 「市内3病院で均等に受け持ちを増やすべきでは」 という意見などが出た。
同委員会は、 篠山病院存続をめぐる兵庫医大との話し合いのなかから発足。 市は篠山病院に 「24時間365日体制の救急受け入れ」 を要望したが、 医大は不可能と回答し、 市内他病院との分担案の提示を求めたことから検討が始まった。 市と同医大との協定書には、 「救急は市内他病院と分担する」 ことを盛り込み、 年9000万円を補助することを決めた。 補助金の具体的な分配方法を検討していくことになるはずだが、 各病院の認識のずれは大きく、 市は個別にヒアリングをし直す。
篠山市消防本部が昨年搬送した救急患者は1663人。 市内3病院で受け入れた患者数は、 篠山病院が621人 (37・3%)、 岡本病院が462人 (27・8%)、 にしき記念病院が66人 (4%) だった。