丹波市山南町上滝の丹波竜化石第3次発掘現場で、 丹波竜と同個体とみられる歯3本 (1―3センチ) と肋骨6本の化石が新たに発見された。 1月29日、 現場で会見した県立人と自然の博物館が発表した。
歯は、 これまでの発掘と合わせ計4本となったが、 今回はすり減ったものや、 あごの中で形成中だったものが見つかり、 三枝春生主任研究員は、 「種類によってそしゃくの仕方が異なり、 すり減り方から特徴が分かる。 様々な段階の歯が見つかったことで、 新種かどうかを判断する上で重要な材料になりえる」 と話した。
肋骨は、 割れたものなども含めると、 長さ20―70センチ、 幅5センチのものが見つかった。 前回調査で密集して発見されたポイントから、 2メートルほど離れており、 密集地帯が散在している可能性が高くなった。
3次発掘開始後、 約3週間で、 調査範囲 (約26平方メートル) の6、 7割を発掘。 獣脚類や鳥脚類の歯や、 小型動物の腕、 部位不明の骨片を含め、 約1000点の化石が発見されている。
今回の発掘で、 発見を目指していた四肢や首は、 現在発見されていない。 しかし、 肋骨が南側に向けて並んでいることや、 川沿いに歯が発見されたことから、 三枝主任研究員は、 「4次以降の発掘調査を行う上で、 範囲の手がかりは得ることができた」 と話していた。
調査は2月末まで続けられる予定。