県立柏原病院の小児科を守る会が登場する新書 「医療再生はこの病院・地域に学べ!」 (洋泉社、 740円) が5月7日、 全国発売される。 同会の丹生裕子代表が、 「母親たちの革命が小児科医を救う―県立柏原病院の小児科を守る会からの提言」 と題し、 18ページを担当。
8つの病院、 地域で成功した医療再生の取り組みを紹介し、 医療再生への道を探ろうという内容。 丹生さんを除く7人の執筆陣は、 全員医師。
丹生さんは▽守る会発足の経緯▽コンビニ受診を減らして医療を守る▽「ありがとう」 を医師に伝える▽受診目安の冊子 「病院に行く、 その前に」 の作成▽出前講座 「ママのおしゃべり救急箱」 ―といったこれまでの取り組みを紹介し、 「地域医療の現状が厳しい分、 守る会の活動は楽しくやろうというのが私たちの方針。 この活動にはおそらくゴールがない。 肩肘張ってガチガチに活動していたら、 いつかポキンと折れてしまうと思う」 「これからもいい意味でのゆるさを保ちながら、 住民の方たちとともに、 しなやかに活動していけたらいいなと思っている」 と心情を吐露している。
ほかに登場するのは、 千葉県東金市の県立東金病院と開業医、 薬局などのネットワークの試み、 京都市の洛和会音羽病院での救急を断らない 「ER」 の実践例、 周産期死亡率をワースト1から日本一低くした宮崎大ら宮崎県の取り組み、 内科医0の危機から総合内科を新設し、 医師10人を集めた北海道江別市立病院のこころみなど。