iPad

2010.06.03
丹波春秋

 情報端末のiPadを予約で発売日に購入。評判通りの優れものだ。ケータイのiPhoneをB5サイズに拡大したものと言っていいが、格段に使いやすく、室内でも屋外でもOK。▼検索ソフトのグーグルは勿論、ゲームでも音楽でも無料ソフトが取り寄せられる。筆者が重宝と思うのは、メモ帳。これまではそこらじゅうに書き散らして肝心の時に役に立たなかったが、ジャンル分けしてタグ(目印)を付けて収めておけば効率よく取り出せ、検索も可能。▼しかし社会的に最も影響を与えそうなのは、何と言っても電子書籍だろう。画面上を指でなぞると、紙の本をめくる感覚で新しいページが出てきて、字の大きさも自由自在。大手出版社が早速出した小説は紙の本の半値だ。▼アメリカでは全学生にこれを持たせた大学もあるとか。確かに、いくらでも入るので、教科書は全教科これ1つで足り、動画や音楽を組み合わせればさらに効果が発揮できる。学童のランドセルは不要という時代が遠からず来よう。▼出版界は一斉にこの道具に活路を見出そうとしているが、新聞界はどうだろうか。ひとつ気付いたのは、これをいじっていると時間がすぐ経ってしまう。新聞の紙の形がどうなろうと、今以上の知性と娯楽性と実用性が求められることは間違いない。  (E)

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