財団法人日本障害者スポーツ協会が認定する 「初級障害者スポーツ指導員」 の資格を取得した。 丹波市内の障がい者では、 2人目。 生まれた時から重度の脳性まひの障がいがあるが、 1人で自立した生活を送っている。
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「知人に誘われて、 昨年10月から、 丹波市の身障者スポーツサークル 『ふれあい』 に参加するようになったのが資格取得のきっかけです。 今年の2月に実技と筆記の試験を受け、 初級の資格を取りました。 指導員は、 県内の大会で運営の手助けや審判をします」
「障害者スポーツにはさまざまなものがあります。 ふれあいで取り組んでいる球技 『ボッチャー』 や、 大豆入りの袋を投げる 『ビーンバック投げ』、 フリスビーを投げて輪に通す 『フライングディスク』、 風船を使った 『風船バレー』 などです」
「以前から障がいのある人たちに携わって、 何かお役に立ちたいと思っていたのですが、 仕事が忙しく、 できませんでした。 10年勤めた職場を去年、 会社の都合で退職し、 再就職までの間、 時間ができたので、 取れる資格は取っておこうと思いました。 これから、 中級、 上級の資格もめざしていきたい」
「好きな言葉の一つに 『できることは練習する、 できないことは工夫する』 というのがあります。 障がいがあっても健常者と同じようにスポーツを楽しむのは当然の権利です。 最終的な目標は、 障がい者への理解を深めること。 そこにつながるように、 スポーツの推進もがんばっていきたい」
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幼いころから毎日、 厳しい歩行訓練を重ね、 小学5年生の時に歩けるようになった。 短大に進学し、 職場ではCADの障がい者大会で全国入賞するなど、 努力に努力を重ねてきた。 障がい者への理解を深めたいという夢を、 これからは社会全体で共有したい。 柏原の市営住宅挙田団地に住み、 今年度は団地48軒の自治会長。 丹波市臨時職員。 31歳。