県立柏原病院 (足立確郎院長) の循環器内科が、 8月から24時間365日の循環器救急の受け入れを再開した。 狭心症や急性心筋梗塞 (こうそく) に対応できる。 土、 日曜を含む循環器救急の全面再開は、 5年ぶり。 「緊急の受け入れをがんばり、 症例を増やして復活した循環器救急の灯を灯し続けていきたい」 と話している。
同病院で循環器救急の24時間365日体制が途絶えて以降は、 丹波市で救急搬送される心疾患患者の多くが、 三田市民病院 (三田市) に、 一部が福知山市民病院 (福知山市) に運ばれていた。 篠山市内の患者も以前は、 県立柏原と三田市民のいずれかに運ばれていたが、 県立柏原の縮小以降は三田に集中していた。
丹波市消防本部が救急搬送した心疾患患者の市内病院収容率は現時点で7割と昨年より2割改善しているが、 さらに高まるとみられる。
昨年4月に同科トップの河悟氏 (医師免許取得18年目) が神戸大医局人事で着任。 竹安伸午氏 (同20年目) と2人で診察、 治療に当たっていた。 今年4月に、 後期研修医2年目の山路哲雄氏が、 6月に川森裕之氏 (同10年目) が、 7月に田中健雄氏 (同11年目) が相次いで着任。 マンパワーが整ったことから、 救急の全面再開に踏み切った。
システムに慣れるまでは、 全医師を呼び出し、 慣れてきたら 「非番」 を順に作る。 看護師を対象にした勉強会も開き、 スムーズな受け入れ体制を作っている。
循環器内科が専門で、 同病院に指導に訪れている川合宏哉・神戸大特命教授は、 「いいメンバーがそろっているので、 期待している」 とエールを送った。
昨年8月に心臓カテーテル検査、 手術ができる 「心カテ室」 を一新。 術者が1人でも同手術ができるようにするとともに、 若手医師とスタッフの教育のため、 室内に放送設備を整えた。 血管造影検査の設備を更新、 血管の画像が鮮明かつ立体的に見える128列の高性能CTを導入するなど、 設備を整えた。