兵庫県丹波市青垣町森地区の有志らが、 同地区の山すそのセツブンソウ自生地で、 3月10日に初めての 「せつぶん草まつり」 を開く準備を進めている。 青垣の観光地のセツブンソウも、 もとは森地区の自生地から種を採って植えており、 いわば青垣の観光地のルーツ。 有志らは 「すばらしい自生地を見てもらい、 地域の活性化に」 と張り切っている。
自生地は、 山すそに開けた場所で、 100平方メートルの墓地管理地をはじめ、 個人の畑地など3カ所計140―150平方メートルに広がっている。
住民によると、 昔はこの山すそのあちこちに群生地があったが、 昭和30年代の後半から里山へのスギ、 ヒノキの植林が始まり、 木の成長とともにセツブンソウや他の山野草も姿を消した。 しかし17―18年ほど前に、 山の所有者が、 うまく育たなかったスギ、 ヒノキを伐採。 山すそに再び日の当たる場所ができ、 山野草が生え始めたという。 見物客が訪れる同町東芦田の江古花園や、 青垣いきものふれあいの里のセツブンソウも、 森地区の自生地から採った種をまいたもの。
まつりは、 昨年末、 足立頼昌さん (75)、 足立一男さん (同)、 足立篤夫さん (64) が呼びかけ人となり、 「せっかくすばらしい自生地があるので、 多くの人に見てもらおう」 と提案したのがきっかけ。 有志ら約25人が賛同し、 「森地区せつぶん草まつりの会」 が発足し、 開催が決まった。
今月17日には、 雪の中、 日役を実施。 足元をならして草を刈り、 通路横にロープを張るなどの作業に力を合わせた。
セツブンソウは、 早春の山野草として知られる。 森地区のセツブンソウはやや遅咲きで、 2月20日ごろから咲き始め、 3月10―15日ごろにピークを迎えるという。
まつりの会会長で、 佐治地域自治協議会長の足立篤夫さんは 「佐治は地域全体に山野草がたくさんあるので、 校区の活性化にもつながれば」 と話していた。
まつりは午前10時―午後3時。 コーヒーとお茶で来場者をもてなす。 駐車場は森公民館。
問い合わせは足立頼昌さん (TEL0795・87・0895)。