ぬくもりの郷を紅葉の名所に 奥野芳昌さん(今田町木津)90本寄贈

2014.03.09
ニュース丹波篠山市

 こんだ薬師温泉ぬくもりの郷 (篠山市今田町今田新田) が、 モミジの苗木約90本を同温泉入り口のつづら折りの道路脇から正面玄関駐車場にかけて植栽した。 同温泉を運営する「夢こんだ」の杉尾吉弘代表取締役社長は 「見ごろになるまで年月はかかるが、将来、モミジの名所になることを夢見て、 大事に育てていきたい」 と話している。

 

 モミジの苗木は、 同温泉内の農産物直売所 「農 (みのり)」 に出荷している農家の奥野芳昌さん (80) =同町木津=が寄贈したもの。

 同温泉施設を含む周囲一帯は、 コナラを中心とした広葉樹林が広がっており、 来館者らに春の新緑や秋の黄葉が評判という。 しかし、 赤く“紅葉”する木々が少なく、 今田町内でモミジ狩りが楽しめるようなモミジの密生地がないため、 奥野さんがモミジの植栽を提案した。

 奥野さんは山から高さ5センチほどのモミジの稚樹を採集し、 自宅で育苗してきた。 今回、 4―5年かけて高さが50センチほどに育った苗木を同温泉に寄贈。 奥野さんから植栽の仕方を教わった同温泉施設管理者の3人が7―8メートル間隔で植えた。

 杉尾社長は 「温泉の景観を良くしようと、 たくさんの苗木を寄贈してくださった奥野さんに感謝です」 と話している。

 同温泉はこれまでにも、 常連客から 「温泉の風情に合うのでは」 と、 梅やしだれ桜などの寄贈を受けているという。

 

 

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