大粒の白小豆で、 ほとんど栽培されていない 「白雪大納言小豆」。 丹波市の新たな特産化をめざす 「ブランド推進委員会」 が22日設立され、 委員長に選ばれた。 忘れ去られつつあった同小豆を再発見し、 自ら栽培も手掛ける。 県の補助を得て、 生産者、 丹波市観光協会、 丹波市らの委員と、 1年かけて、 販路と活用策を研究する。
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「4年前に白雪大納言と出会い、 昨年初めて栽培しました。 昨年収穫した小豆を種に、 今年は栽培面積を拡大します。 昨年、 第1歩を踏み出し、 委員会ができた今年は第2歩という感じ。 委員の意見を聞いて、 良い戦略を練りたいと思います」
「本業は小売業ですが、 自分で栽培しないと説得力がないと考え、 30アールの農地を借り、 栽培しました。 丹波大納言小豆より遅い7月末からは種します。 反収は70―120キロとされています。 昨年は湿害に遭いました。 水田転作の農地より、 畑地の方が適しているように感じます。 品種は固定されていますが、 『先祖返り』 を懸念して、 丹波大納言とは離れた場所で栽培しました」
「“父親”が大納言小豆のため、 他品種の白小豆と比べ、 とにかく粒が大きい。 100粒重量は21・7グラムと、 一般的な白小豆の2倍以上あります。 委員に試食してもらいましたが、 食味も良いと好評でした。 市民のみなさんにも味見をしてほしいので、 今秋収穫した 『白雪』 を試食してもらう機会を作りたい」
「丹波大納言は、 全国にとどろく最高級小豆。 『白雪』 もがんばって、 『赤と白の小豆産地』 と言われるよう育てたい。 『白雪』 が良い丹波のブランドになること。 それが一番の望みです」
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氷上高校商業科で特別非常勤講師をしていて、 生徒から 「白小豆はないのか」 とたずねられたのが、 「白雪」 と出会うきっかけ。 「幻」 から 「特産へ」。 大きな夢を描いている。 43歳。 丹波市市島町市島。