丹波市を襲った豪雨災害は、 2学期のスタートを控えた学校教育関係にも大きな影響を及ぼしている。 被害が大きかった市島町の前山、 竹田小学校区では、 通学路を災害復旧のための大型車両などが土煙を上げながら頻繁に行き交っている。 運動会が迫ったグラウンドは土砂が堆積、 教科書や文房具といった教材を流された児童もいる。 小田繁雄教育長は 「9月1日にスタートを切ることが、 地域に安心を与えることになり、 地域支援の1つになると考えている。 全力を上げて対応したい」 と話している。
前山小は、 近くを流れる前山川から、 土砂が体育館やグラウンドに流れ込んだ。 校舎1階にある校長室や職員室などにも泥が堆積。 プールサイドも崩落するなど、 大きな被害が出た。 竹田小にも土砂が押し寄せ、 グラウンドのほか、 校舎1階の通路や体育館の床下に泥が積もった。 両校ともに教室には被害がなかった。
前山小では、 9月中は全児童を対象に登下校バスを運行させる方向で、 市教委と調整している。 10月以降は、 復旧作業の状況を見ながら、 バス通学の延長も検討。 一斉に下校できるよう、 全学年で帰る時間を合わせる。
竹田小では、 PTA役員らにも声をかけ、 通学路の安全点検を行い、 必要があれば通学路の変更を行う。 要所に教員らが立って通学を見守る。
自宅に土砂が流れ込み、 教科書やランドセル、 文房具など流された前山小の児童には、 市教委が無償で提供する予定。
両校ともに、 グラウンドには10センチ以上の土砂が堆積。 重機による土砂の撤去作業に追われている。 前山小は、 9月の運動会は延期する見通し。 同校の田野悟校長は 「6年生にとっては最後の運動会。 時期をずらし、 規模を縮小してでも行いたい」 と話している。
一方、 竹田小は運動会を予定通り開催する。