創建時は定かではないが、 1100年以上も前と伝えられている。この神社はその名が国内唯一で、初期には熊野神社がここにあり、 のちに春日神社と合祀されるようになり、 表記を誤って熊あんにしてしまったとも言われている。 少し石段を上がって境内に入る。 よく整備されている。 ここの彫刻がすばらしい。
虹梁(こうりょう)の上には大きな鬼面 「獅子噛」 がにらんでいる。 龍が2頭、 阿吽の呼吸でにらみあっている。 唐獅子も同様に阿吽の呼吸で対峙している。
また木鼻のところの、 唐獅子もそこの場所で阿吽の呼吸でペアになっている。 そのほか、 飛龍あり、 鶴あり、 兎とおぼしき彫り物もある。
脇障子には、 骨太のこれまた竜の彫刻があり、 青竜軒という中井一統の屋号にふさわしいものである。 この彫り物の作者は、 その銘により7代目中井正次で、 作品数が少ないのではないかと言われてきたが、 新たな発見がさらにあるようだ。
元高校教諭 岸名経夫