「地域の無数の“糸”(意図)をつむぎ、1枚の布を織りなし、課題を解決する」との思いで、今年3月に「一般社団法人TSUMUGI」を設立した。現在、地域の特産をPRしようと、丹波焼8窯元と連携し、30、40代の女性をターゲットにした丹波焼の通販サイトを立ち上げようとしている。さらに、篠山市のITベンチャー「いなかの窓」と連携し、篠山市内4高校の生徒が「篠山が良くなるには」をテーマにしたアイデアを競う「高校生アイデアソン」を企画中。
愛知県出身。21歳から飲食業に携わり、30歳の結婚を機に妻の実家の篠山に移り住み、夫婦でイタリア料理「カフェ・イニジオ」(東吹)を開店させた。今年で4年目。「少しは地域になじめてきたのでは。これからも地元のお客さんがリピートしていただけるような店にしたい」と話す。一方、2012年、飲み屋で知り合った若者と意気投合し、「篠山の地元の人が楽しめるイベントをおこそう」と、雑貨と音楽と食をテーマに、丹波並木道中央公園で第1回「ササヤマミュージック&マーケット」を開催。集客目標の800人を超える4000人を集め、「ファミリー層のニーズに応えられたのでは。昨年から実施しているアンケートからデータやノウハウを蓄積し、次の若い世代へつなぎ、継続できるイベントにしたい」。
篠山を良くするアイデアを出し合う「篠山悪だくみ会議」の主宰も。ニホンミツバチやサイクリングによる活性化も進行中。「楽しむことが好き。若い世代が流出する篠山でおもしろい大人がいれば若い人も戻ってくるのでは。将来は移住者支援がしたい」。35歳。