社会問題を映画で学ぶ
2011年に起きた東日本大震災で、原発や放射能についてそれまで無知だったことに気づき、ジャーナリストの守田敏也さんを招いて有志で勉強会を開いたのが始まりだった。知人ら4人でグループ「SHARE(シェア)」をつくり、環境汚染や食べ物、命などにもテーマを広げて篠山市民センターでドキュメンタリー映画の自主上映会を続けてきた。
今、一番気になるのは子どもたちの食べ物。「添加物だらけのおやつを毎日食べている子がいる。食べる物で体も心もできていることをもっと知ってほしい」。次回、11月5日に篠山市民センターで開く映画会は、子育て中の父親が子どもたちの食の安全を守ろうと制作した「パパ、遺伝子組み換えってなぁに?」を上映する。時間は午後2時から(託児あり)と、午後7時から。上映会にはお母さんたちの参加が多くなってきており、子どもたちの未来をよくすることにつながると期待している。「毎回観に来てくださる人もいるが、テーマが重いので戸惑う人もいる。多くの人を呼ぶのは難しいが、続けることに意義があると思う」。
大阪府八尾市で生まれ、小学生の時に東京へ引っ越した。16年間勤めた大田区の保育士を辞め、バイクツーリングで自然に魅せられていた北海道へ。篠山へは、有機農業で黒豆をつくる農家との出会いが縁で、5年ほど前に移り住んだ。福島の子どもたちを受け入れるキャンプ「笑顔つながる篠山ステイ」には、今年もスタッフとしてかかわっており、「キャンプの必要性などを知ってもらえるよう、今後フェイスブックなどで発信していきたい」と話す。47歳。