夢が膨らむ“市”に
毎月第2土曜日、柏原八幡宮(丹波市柏原町柏原)近くの駐車場を会場に開かれている「丹波ハピネスマーケット」。2012年9月にスタートし、今年1月でちょうど40回を数えた。「採算がとれるぎりぎりの」25店で始まったが、今では多い時で70店、平均して50―60店が並ぶ。「子育て中のお母さん世代」をターゲットに、若い出店者らの感性が人を引き付けている。
マーケットのロゴが入ったオリジナルバッグを作り、フェイスブックに「いいね!」を押したり、チェックのシャツを着て来場するとプレゼントする―といった企画や、出店者を紹介する冊子「ハピネスジャーナル」を発行、年に1回は夜に開催するなど、集客とリピーター獲得に工夫を凝らす。出店者は、何かしらのこだわりを感じさせるものが提供できる人に限り、音の大きな発電機やのぼり旗を禁止するなど、会場の雰囲気づくりにも気を配る。
マーケットをきっかけに店を構えた人、マーケットのある街を気に入って柏原に出店した人もいる。「出店者は2・5四方の小さな空間で何ができるかを考え、工夫する。店を構える前の力試しの場にもなっている。その中で長蛇の列ができるほどの人気店も生まれている。そんな様子を見ていると、やってよかったとうれしくなる」と表情をくずす。
これからもどんどん出店者を募り、会場がいっぱいになれば、商店街の空き店舗の軒先へと広げていき、目標はJR柏原駅前までつなげること。「マーケットに来た若い人たちが、『自分にも何かできるのではないか』と夢をもち、膨らませることのできる場所でありたい」。次回は2月13日。53歳。