ノエビアスタジアムで女子サッカー、INAC神戸の試合を観戦。澤を初めワールドカップや五輪代表なでしこの主力選手を輩出し、今も大野、近賀、鮫島、川澄らベテランを抱える。▼この日の相手、伊賀はリーグ7位。大味なチームながら、長いドリブルで突っ走る若い選手も目立つ。0対0での後半、INACが先制したが、炎天下で疲れが出たのか守備の隙をつかれて、立て続けにゴールを奪われ逆転負け。細かいパス回しに頼る試合運びは、五輪予選で敗退したなでしこと二重写しに見えた。▼それにしても、ガラガラのスタンドは観客数2500。伊賀の応援団席はたった10人程で孤軍奮闘していた。優勝争いに絡む試合では1万人を超えることもあるらしいが、ワールドカップでの盛り上がりと、この普段の試合との落差。▼翌日の新聞も神戸が3段で報じたほかは、スポーツ紙でさえ数行の扱い。なでしこ全盛期に「女子サッカーを文化に」と訴えていた宮間主将の顔が思い起こされる。▼INACのスポンサーに奈良県橿原市が名を連ね、観客にうちわを配っていた。「飛鳥・藤原を世界遺産へ」との観光PRといい、料金は年500万円。INACの選手を小学生チームに招き、スタジアムへ応援に駆け付ける。INACの練習場を持つ丹波市は?(E)