五輪出場目指す競泳選手を育成 三藤豪大さん(丹波市柏原町柏原)

2016.06.26
たんばのひと

海外遠征で視野広げる

 ピュアスポーツ柏原(PSK)で水泳ヘッドコーチを務める。小学6年生の時に日本学童新を記録し、五輪出場を目指している井上真帆さん(丹南中2年)を指導。海外遠征にも二人三脚で取り組んでいる。

 大阪府八尾市出身。体育系の専門学校卒業後、八尾市のスイミングスクールに就職。専門学校の恩師の誘いで、2007年からPSKで指導することになった。「選手コースを一から任せられることにやりがいを感じる反面、のんびりとした田舎の生活に不安を感じていた」。当初は週末ごとに大阪に戻ったが、2年ほど経ち教え子たちがめきめきと上達。「この子たちをもっと指導したい」との思いとともに、人の温かさ、食べ物のおいしさなど丹波の魅力にひかれ、のどかな雰囲気にも馴染んできた。

 井上さんが小学4年生の夏に「(ジュニア競泳最高峰大会)全国JOに出たい」と意欲を見せ、礼儀やあいさつから指導。翌年3月の全国JOでいきなり、50の自由形とバタフライで準優勝。6年生夏にはバタフライで1位、自由形で日本学童新を果たした。

 14年冬にオーストラリア遠征、今年5月にグアム合宿、来年2月には海外で初の高地トレーニングに帯同。ウオーミングアップや練習のメニュー、指導方法などを学び、「視野が広がり、まだまだやるべきことがたくさんある」と感じている。「しんどいことも多いが、教え子たちと一緒に喜べる」のがコーチの醍醐味。

 今年3月に丹波市の女性と結婚。もうすぐパパになる。「親の気持ちも少しずつ理解し、人間として大きくなりたい」。31歳。

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