電気技術生かし地域貢献
篠山産業高校2年のときに第一種電気工事士の資格を取得。同学年の頃、柏原町内で始まった丹波ハピネスマーケットにかかわり、1回目から今も電力と音響を担当するスタッフとして活躍している。昨年秋からFM局「805たんば」でも電力・通信関係を担当し、放送を支えている。いずれも人に誘われ、「おもしろそう」と始めたボランティア。「人に喜んでもらえるのが、自分の喜びであり、やりがいなんです」と話す。
高校卒業後、京都市内にある電力会社の子会社に勤務。「人が良く、自然が美しい丹波が好き」と言い、柏原町下小倉の実家から毎日、京都へ通勤している。
毎月1回開かれ、関西一円から約60店が出店するハピネスマーケットでは、電気を必要とする出店者に電気を提供できるよう配電を計画し、運用している。当日は、午前10時の開店を前に午前7時半には会場に行き、電気ケーブルの設置から始める。閉店し、片付けが終わるのは午後4時半頃。「出店した人、買い物に来た人の笑顔を見ていると、やりがいを感じます」という。
805たんばでは、丹波市内の山頂にある送信所の保守・点検業務などを担っている。設備に不具合が起きていないか、機械の動きは正常か、などを月1回の巡視でチェック。トラブルが起こると、修復のため、勤務を終えて家に帰った夜間でも出かける。今年の元旦も、電気トラブル発生のため未明の4時半に家を出て、ほかのスタッフとともに送信所に向かった。「昼前までいて、山で正月の特別番組を聞きました。ちゃんと放送ができていることに安堵しながら、ご来光を仰ぎました」とほほえむ。21歳。