森林資源の活用めざす
自然と共生する地域づくりをめざし、丹波市と連携して2015年4月に発足したNPO法人「丹波グリーンパートナー」の唯一の専属職員。愛媛県松山市出身で、同NPO立ち上げと同時に丹波市へ移住した。
愛媛大学農学部で畜産学を専攻。環境NPOを仲間とつくり、活動した。丹波市とは、学生時代に青垣町の県森林動物研究センターで3カ月半アルバイトをした縁がある。卒業後は大阪の広告会社へ就職。企画営業職として働いたが、「田舎で暮らしたい」という思いがあり、退職。半年間日本各地を旅した後、知人の誘いで丹波グリーンパートナー職員になった。
丹波グリーンパートナーは、森林資源の地域内循環をめざし、事業の一つとして「丹波市木の駅プロジェクト」の事務局を支援。山の木を伐採し、ストックヤードに搬入すれば買い取られる仕組みで、これまでに約70人と7団体が出荷者として登録しており、約100が出荷された。「これからは活動を軌道に乗せていく時期」と考えている。
木に関しては素人だったが、チェーンソーの扱い方を学び、木の伐採で参加者と一緒に山に入ることも。「以前は生木の重さも知らなかったし、薪ストーブには予想以上に薪が必要なことも分かった。2年経ってやっと地域の人と木や山のことを話せるレベルになったかな」と笑顔を見せる。
「移住者」ではなく、地域の一員として生活を充実させたいと望んでいる。自治会、青年部会、猟友会、バレーボールチームにも入っており、「おこがましいかもしれないが、地域の若手の一人として、課題に向き合って貢献できれば」。29歳。