青垣いきものふれあいの里(TEL0795・88・0888)で、県レッドデータブックCランクの“赤いクワガタ”「ヒラズゲンセイ」が展示されて
いる。宮川五十雄さん(NPO法人森の都研究所代表)が6月28日午前8時ごろに市島町三輪小校区で捕まえたものを同施設に持ち込んだ。
体長3センチのメスの成虫。丹波大納言小豆のような色をしている。クワガタの仲間の甲虫、ツチハンミョウ科。クマバチの巣に寄生する。脚や体の関節から出す黄色い液は毒で、皮膚のやわらかいところにつくと、かぶれや水ぶくれができる。
近畿のヒラズゲンセイの生息範囲の拡大を研究している大阪市立自然史博物館の指宿成彦さんの調査によると、兵庫県内では淡路島(1977年)、神戸市北区(85年)と南部では以前から多数確認されているという。高知県では戦前から知られており、南から北へと分布を広げていると見て調べている。
里山の保全活動をしている宮川さんは、指宿さんが探していることを知っており、いつか見つけたいと気にしていたという。「散歩中に目の前を飛んだ。赤いので、すごく目立った」と言い、「指宿さんには丹波市2例目で、北上中にあって今のところ丹波市がほぼ北限と聞いた。これを機会にみんなが興味を持って探し始めると、もっと見つかるかもしれない」と話している。
篠山市でも確認が報告されている。