“鳥人間”2年連続出場
広島大学工学部の人力飛行機制作・設計チーム「HUES(ヒューズ)」のエンジニア。夏に琵琶湖で行われる「IWATANIスペシャル鳥人間コンテスト」の「人力プロペラ機ディスタンス部門」に昨年、一昨年と2年連続で出場し、機体とともに思いをはばたかせた。
飛行機へのあこがれは小学生の時に見たドラマ。パイロットや整備士など、飛行機にかかわる人々の情熱に心打たれた。以来、モノづくりに関心を抱き、同大学へ進学し、プロペラを2基つけたチーム伝統の双発機の開発に携わるようになった。
チームでは翼を制作する「翼班」に所属する。昨夏のコンテストでは、3回生としてリーダー的な役割をこなし、主翼の設計を担当したが、記録は1075メートルと振るわず。「もっと飛べると思っていたので、ショックでしたね」と振り返る。
年末には、母校の三田祥雲館高校で小学生や高校生を前に講演。目標や夢の大切さを語り、「きっかけのつかみ方」として、▽興味を持ったことについて知ろうとする心▽チャレンジする心▽継続してがんばる心―の3つを紹介し、「世界にはたくさんの情報があるけれど、自分から知ろうとしないとわからないことだらけ。興味のあるものを見つけて、とことん知ろうとして」と呼び掛けた。
最終学年となる今年は就職活動も始まることから、チームのメーンは下級生に譲るが、アドバイス役としてかかわりながら、3度目の琵琶湖を目指す。
希望の就職先はまだ決めていないが、「モノづくりにはかかわりたいし、夢のあることを続けていきたいなと思います」。
20歳。篠山市今田町木津出身。