篠山市の市名変更問題が佳境だ。市は、「丹波篠山市に変更する」という意志を発表。一方、「市名は市民で決定したい」と住民投票を求める団体は9日から署名活動を始めた。9月9日までに署名が規定数に達するかどうかで今後の展開が決まる。
最終段階に入り、賛成、反対の意志を持つ人々の意見が再び熱を帯びてきた。「まちにかかわっていないくせに意見するな」「自分たちのために変更したいんだろう」―。罵り合いともとれる声さえ見聞きする。それが悲しい。
賛成団体はデカンショ祭をはじめ、多くのまちづくりに携わっている。自分の仕事を横に置いて取り組む姿勢には敬意を表したい。
一方、反対している人がまちづくりに携わっていないとは言えないし、篠山市民である以上、発言する権利はある。
どんな課題でもいろんな意見があり、議論は避けられない。けれど、そこに「品」を求めてほしい。
ラグビーの試合終了は、「ノーサイド」。両軍のサイドがなくなり、仲間になるという精神からだ。この問題にもノーサイドが訪れることを心から願う。(森田靖久)