11月11日が中国の「独身の日」。天文学的数字の品物がかの国では売れる一大ビジネスチャンスの日だ。その日、地元の丹波市青垣町大名草で開かれた収穫祭「来とくんなは~れ祭り」を昼食を買いがてらのぞいた。秋の陽射しに照らされる子どもや家族連れの楽しげな表情がまぶしかった。同時に、45歳独身でこの場にいる自分は異質だなあ、と疎外感を感じもした。
グループに属している、役に当たっている人は別にして、同世代の独身男女がこういった場に顔を出す事はあまりないように思う。他にやりたい事があるし、何となく顔を出しにくい雰囲気、自分にとっては「気後れ」もある。「気後れ」に任せて弱気にならず、地域とつながっていようと勇気を出して参加した。知った顔を見つけ、おしゃべりができ、ほっとした。
高齢者のサロンや、「100歳体操」も参加する人が決まっているといった声をよく聞く。「気後れ」理由の不参加もある。本人がどう乗り越えるか。周囲がどう支えるか。「将来にわたって住み慣れた地域で過ごす」には今から努力がいるなあ、と感じた独身の日だった。(足立智和)