特産の茶「うどん」に 讃岐と丹波でコラボ 香りとのどごし特長

2019.08.22
ニュース丹波篠山市地域

JA丹波ささやまが開発した「丹波篠山茶うどん」=2019年8月8日午後4時46分、兵庫県丹波篠山市黒岡で

兵庫県丹波篠山市のJA丹波ささやまは、特産の「丹波篠山茶」のさらなる消費拡大を目指し、茶を練りこんだ讃岐うどん「丹波篠山茶うどん」を開発。同JAが運営する「特産館ささやま」(同市黒岡)で販売を始めた。

讃岐うどんの本場、香川県高松市の製麺会社と共同開発した商品は、丹波篠山茶の風味と香りに加え、讃岐ならではのコシと鮮やかな緑色が特長の細麺。パウダー状にまで細かくした茶を練りこんでおり、試行錯誤を重ねながら約1年かけて完成した。

開発の裏側にあるのは、近年、特に若い世代で顕著な「お茶離れ」。以前は緑茶を飲むことが日本の文化であり、生活習慣だったものの、1972年には一人当たりの年間消費量が1025グラムだったものが、2012年には497グラムと5割近い落ち込みとなっている。

このような状況の中、毎年、「茶まつり」が開かれるなど、県内一の茶どころとして知られる丹波篠山市の同JAは、「丹波篠山茶生産組合」(原田勇組合長)とともに、「飲むお茶」だけでなく、「食べるお茶」としても売り出すことで消費拡大を目指し、新商品開発に取り組んでいる。

そこで目を付けたのが「讃岐うどん」。茶そばでは目新しくないことや、「讃岐」と「丹波」をコラボすることで、相乗効果があると考えた。

同JAは、「茶と小麦粉の配分など、かなりこわだって作った自信作」と太鼓判。「丹波篠山には黒豆などの特産物があるが、茶も特産の一つ。観光客や地元の人にも味わってもらい、消費を伸ばしていきたい」と話している。

特産館では現在、「天ざるうどん」(税込み1080円)で提供。寒い時期に入ると温うどんにする。

9月上旬ごろからは乾麺(220グラム、700円)での販売も始める。

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