兵庫県丹波篠山市南矢代の外国人介護福祉士養成施設「篠山学園」で、5回目となる入学式が開かれた。ベトナムと中国の女性51人が入学。深刻な人手不足に悩む介護現場の力になれるよう、学び舎での生活をスタートした。
新入生の内訳はベトナム43人、中国8人。ビザの発給の遅れがあり、入学式には41人が臨んだ。残る10人も近く入学する。
式典で同校を運営する社会福祉法人「ウエルライフ」(同県西宮市)の木曽賢造理事長は、「日本は少子高齢化で、お年寄りが多く、働く人が少ない。いろんな経験を積み、技能を高め、日本を助けてほしい」と激励。山村信哉学園長も、「介護福祉士は介護を必要とする人の身の回りの世話だけでなく、夢や自立を助ける仕事」とし、「職員を日本のお父さんと思って頼って。2年後、全員が笑顔で巣立つことを祈っています」とエールを送った。
新入生代表のベトナム人、グェン・ジュー・リンさん(20)は、「私はもともと日本に興味があり、高齢化していることを知った。この学校で技術を身に着け、人に寄り添える介護福祉士を目指したい」と意気込んだ。
在校生代表であいさつしたベトナム人のブィ・ティ・ミーさん(25)は、「困ったことがあったら、一人で悩まず声をかけて。互いに努力し、学び、良い介護福祉士になりましょう」と笑顔で呼びかけた。
同校は2017年、旧篠山産業高校丹南校の校舎を活用して開校。ベトナムを中心にアジアの女性留学生を主な対象とした2年制の全寮制介護福祉士養成施設で、1学年の定員は80人。新入生を含め、在校生は143人となった。