【高校野球】報徳6年ぶりV 甲子園4強の明石商は準優勝 兵庫・丹波地域の2人活躍 秋季県大会

2019.10.07
ニュース丹波市丹波篠山市地域

優勝を決めてセカンドからマウンドに駆け寄る報徳学園の足立達希選手(右端)=2019年10月6日午後2時51分、兵庫県明石市で

報徳・足立君「チームのために犠牲に」

秋季兵庫県高校野球大会の決勝が6日、同県明石市の明石トーカロ球場で行われ、報徳学園が5―1で明石商業を倒し、同大会6年ぶりの優勝を果たした。報徳には同県丹波市立春日中学校出身の足立達希君(2年)が2塁手として出場。今夏の甲子園で4強の明石商業にはエースで、同県丹波篠山市立篠山東中学校出身の中森俊介君(同)がマウンドに立った。ふたりは大会を通して主力で活躍、上位3校に与えられる近畿大会出場に貢献した。

決勝で7番を任された足立君は、4点リードの3回裏、1死1塁から内野ゴロでしっかりと1塁ランナーを送った。5回裏には2死無塁からセンター前ヒットを放ち、後につなげた。守っては、3回表、9番・中森君のゴロが大きく頭上にイレギュラーし、ジャンピングキャッチでアウトにし、会場を沸かせた。

足立君は、「優勝できて素直にうれしい。自分は特に目立った選手ではないので、チームのために犠牲になることを意識していた。甲子園に行くため、近畿大会ではまず1勝できるようにがんばりたい」と笑顔で話した。

また、足立君について大角健二監督(39)は、「本来ならもっとできるはずの選手。近畿大会では持ち味であるつなぎのバッティングを期待したい」と話していた。

 

明石商業・エース中森君「これが今の実力」

力投する明石商業の中森俊介投手=2019年10月6日午後1時24分、兵庫県明石市で

一方の中森君は、前日行われた秋季大会準決勝の神戸国際大附属戦で7回にふくらはぎをつるアクシデントがあったが完投、4―3で勝利した。

連投となった決勝では、1回裏、2死2、3塁から右線2点適時打を浴び、2回裏には1死1塁から右中間3塁打、続いてスクイズを決められ、序盤で試合を決められた。4回裏、四球の後で死球を与え、中野憂翔投手(2年)に引き継いだ。

中森君は「粘ってしっかり投げられなくて悔しい。これが今の実力。配球、体力面、技術面をしっかりと練習し、去年のチームを超えられるようにしたい」と次を見据えていた。

狭間善徳監督(55)は中森君について、「(夏の甲子園準決勝戦の)履正社戦から投げ込んでいない。決勝は中野でいこうかと思ったが、近畿で連投することもあるから中森に聞くと、全然大丈夫と。しかし、本来の球威がなかった」と話した。

3位の神戸国際大附属と両チームが19日、佐藤薬品スタジアム(奈良県橿原市)で開幕の近畿大会に出場する。同大会は来春のセンバツ出場校を決める参考資料となる。

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