「お菓子一切食べず」 元五輪男子バレー代表の南さん 「目の前のことに全力を」

2019.11.11
ニュース丹波市地域

子どもたちに向け、楽しく、熱っぽく語りかける南さん=兵庫県丹波市山南町谷川で

元バレーボール日本代表でオリンピック出場経験も持つ南克幸さん(49)による講演会がこのほど、兵庫県丹波市の久下小学校であった。「自分で決めたことを『やりきる』ヒント―運を呼び込む魔法の力」と題し、オリンピアンとして世界と戦ったときの模様や、自身の小・中学校時代を振り返りながら、全校児童(108人)や地域住民に、目標を持つことの大切さや、決めたことを最後までやり遂げられるようになるヒントを熱っぽく伝えた。

南さんは、1989―99年、2001―08年の17年間、全日本代表として活躍。92年にはバルセロナ五輪に出場し6位の成績を収めた。父、将之さん(故人)もバレーボール選手で、72年ミュンヘン五輪の金メダリスト。南さんは現在、海運会社社長。

バルセロナ五輪日本代表選手団のジャージに身を包んで登場した南さん。2メートルの長身も手伝って、大きな歓声と拍手を浴びて登壇した。

父親にあこがれ、バレーに興味を持った。「大きくて健康な体を手に入れるため、子どもの頃は人の3倍食べ、夜は8時就寝、朝は6時起床。炭酸飲料やお菓子には一切、手を出さず、飲み物は牛乳、おやつはバナナやヨーグルトという生活習慣を守り続けた。でも大人になった今は、お酒が大好き」と、笑いを誘っていた。

運動神経はあまりよくなかったという南さん。「だから練習は人一倍頑張った。どんなにきつくても失敗しても挫折しても逃げなかった。父のような選手になりたいという目標や希望があったから、厳しい環境に置かれても楽しく感じられた」と、25年間の選手生活を振り返った。

最後に「寝ても覚めてもずっと思い続けられるほど好きなことを見つける。やりたいことが見つからなくても、どんなことが自分の興味になるか分からないので、簡単に投げ出さない。日々、目の前のことに全力で取り組む。親や先生、友人など周りの人たちに感謝の気持ちを言葉で伝えて」と締めくくった。

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