「多忙」でも「やりがい」
財政再建に取り組む丹波篠山市が掲げる「篠山再生計画」の着実な推進や投資的事業を審議する再生委員会の副委員長。「市の判断の一環に携わる仕事。とてもやりがいがあり、勉強になります」と話す。
生まれは大阪市。長くシステムエンジニア(SE)として企業に勤め、会計関係のシステム開発に携わった。
SEとして独立を考えるようになったとき、以前からあこがれていた「田舎暮らし」をしようと決意し、物件を探す中で丹波篠山を訪れた。縁もゆかりもなかったが、田園が広がる美しい景観に感動し、購入を即決。2011年に家族で移住した。
「子どもたちはのびのびと遊び、私も庭で大好きなバーベキューができる。近所の方々もとてもあたたかく受け入れてくださり、描いていたような生活ができています」
SEという経歴や人柄を知った近所の人々は、新住民の“売り込み”を展開。あれよあれよとさまざまな役職が舞い込み、市の定住アドバイザーをスタートに、現在は再生委のほか、自治会の会計やまちづくり協議会の事務局を担当しているほか、PTA会長も務めている。
「丹波篠山でゆっくりするイメージだったけれど、都会の方がゆったりしていたかもしれません」と苦笑しつつ、「周りの人が喜んでくださるのがうれしくて、つい安請け合いをしてしまいます」とほほ笑む。
どの役職も重要な仕事だが、最も重責を感じるのは再生委。「会計関係の仕事をしているからこその目線で、少しでも役立てたら。終の棲家と決めているまちの活性化のために、がんばらせていただきたいと思っています」。50歳。