兵庫県丹波篠山市宇土の小前千鈴さん(70)宅の庭で、「ブラシノキ」が満開を迎えている。名の通り、コップを洗うブラシにそっくりの形状。今年は例年と比べて10倍近く、真っ赤な花が鈴なりになっており、小前さんは、「なんでやろ?」と首をかしげている。
オーストラリア原産で、フトモモ科の常緑小高木。花弁が目立たない代わりにブラシの毛のような花糸が長く伸びる。
小前さん宅のものは10年以上前に植えたもので、現在、樹高は約3メートル。例年、10―20個ほどしか花をつけなかったが、今年は100個以上つけている。
代々、園芸が趣味の一家。庭には四季折々の花々が咲き誇るが、今年はブラシノキだけでなくコンニャクが花をつけたり、いつもとは雰囲気が違うそう。
小前さんは、「暖冬の影響かも。あまりに多くて木が燃えているよう。驚きました」と目を丸くし、「新型コロナで暗い話題が多いけれど、花を見るとやっぱり心が癒やされます。ブラシと言ってもやわらかいので洗えないけれど」とほほ笑んでいる。