標語の表彰状500枚突破 喜寿の”名人”「入賞1000回目指す」 前人未踏の最高賞4度も

2020.06.14
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標語やスローガンの公募で獲得した表彰状が500枚に到達した村岡孝司さん=2020年6月13日午後2時19分、兵庫県丹波市柏原町柏原で

兵庫県丹波市在住で、”標語づくり名人”として知られる村岡孝司さん(77)が、標語の応募を始めて50年という節目の年に、表彰状獲得数、通算500枚を突破した。「意識していた目標の一つが達成できた」と喜ぶ名人。入賞は現在953回に達しており、「80歳までに1000回にしたい」と次の目標を掲げた。

 節目の500枚目は、来年開催の秋田県の冬季国体スキー競技のテーマ(愛称)で、「美の国あきた鹿角国体」が最高の知事賞を獲得した。
 499枚目は、「お仕事川柳コンクール」(県勤労福祉協会主催)で、「乗り越える 壁の向こうに 夢がある」が兵庫県知事賞、501枚目は、大分県の「全国育樹祭」大会テーマで、「ありがとう 木のある暮らしと すてきな育樹」が大分県知事賞。いずれも最高賞だった。
 表彰式はいずれも新型コロナウイルスの影響で中止になった。500枚突破をきっかけに、過去の表彰状を全て写真に撮り、データベース化する作業を始めている。
 年間10枚でも50年かかる。若い頃は応募しても、表彰状には届かなかった。多く”稼いだ”年があり、50年で到達できた。
 27歳のとき、氷上郡(現・丹波市)交通安全協会の交通安全標語で賞に入ったのがキャリアのスタート。以来、標語やキャッチフレーズ、愛称などの創作活動を始め、日常生活の中で思いついた作品をしたため続けている。愛読書はコンクール情報などが掲載された月刊誌「公募ガイド」だ。
 応募数の多さで「3大標語コンクール」の一つと言われる、「全国交通安全運動」で利用される年間スローガンのコンクールで最高賞の内閣総理大臣賞を前人未踏の4度受賞するなど、全国的に活躍している。
 新型コロナウイルスの影響で、今年は例年応募していた夏祭りや、動物愛護関係のコンクールが中止になった。「数が減った分、じっくり考えられ、例年よりいい作品ができていると手応えを感じている。コロナの最中にも応募を続けていた。これから結果が出る。楽しみに待ちたい」と笑う。喜寿を迎えてなお、創作意欲は尽きそうにない。

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