冷凍であの「丹波篠山黒枝豆」 問屋とケンミンがタッグ3年目 「欧米にも販路作りたい」

2020.10.31
地域観光

共同で開発した冷凍の黒枝豆を手に、3年目のシーズン入りを宣言する小田垣社長(左)とケンミンの高村社長=2020年10月16日午後零時53分、兵庫県丹波篠山市立町で

兵庫県丹波篠山市立町の黒大豆卸問屋「小田垣商店」と、同市泉に工場を持ち、焼きビーフンでおなじみの「ケンミン食品」(本社・神戸市)がこのほど、小田垣商店で会見し、タッグを組んで開発している冷凍の黒枝豆が3年目のシーズンに入ったことを報告した。年に一度しか食べられない”旬”の味をいつでも、どこでも味わえることを目的に販売を始め、毎年完売になるなど好評を得ている逸品。両社は、「将来はもっと生産量を増やし、アメリカやヨーロッパなどにも販路を作りたい」と意気込んでいる。

通常の枝豆よりも大粒で甘く、味が濃いことが特長の丹波篠山黒枝豆。おせちの定番・黒大豆を完熟前に収穫するもので、秋の一時期しか味わえないことから、良質な豆を集荷、選別できる問屋と冷凍技術を持つ企業が手を組み、商品を開発した。

今季は2トンを商品化。両社の販路を駆使して全国に販売する。

小田垣商店の小田垣昇社長は、「今年は長雨と猛暑だったが、生産者の技術で久しぶりに良い品質」と報告。「ケンミン食品には忙しい中、工場のラインを止めてもらって製造している。全国、世界に、世界一の枝豆をお届けしたい」と笑顔で話した。

ケンミンの高村祐輝社長は、「コロナの影響で、冷凍食品が再評価されている。一方でせっかく作った作物が余るなど、生産者にしわ寄せも出ている。冷凍技術を生かして地域に貢献できたら」と意気込んでいた。

ケンミン食品は、200グラム入り900円(税抜き)、小田垣商店は150グラム入り630円(同)で販売。共に12月から販売を開始する。

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