いにしえの稲穂生かす 古代米のドライフラワーで制作 グループが初の作品展

2021.06.18
地域

古代米のドライフラワーを使った作品展を開いている「彩穂丹」のメンバーら=2021年6月12日午前11時50分、兵庫県丹波篠山市今田町上立杭で

古代米のドライフラワーで作品作りを楽しんでいるグループ「彩穂丹」が、兵庫陶芸美術館(兵庫県丹波篠山市今田町上立杭)のコミュニティギャラリーで初めての作品展を開いている。いにしえの稲穂のさまざまな色が生かされた作品がずらり。メンバーらは、「『丹波』という名は、『丹(あか)い稲穂が波のように揺れる』が由来の一つとも言われる。古代米が広がっていた風景に思いをはせてほしい」と来場を呼びかけている。20日まで。

メンバーは代表の瀧山玲子さん(58)、細見多恵子さん(49)、細見裕美子さん(51)、井関幸代さん(58)。赤や紫、黄、白など約10種類の古代米のドライフラワーを用い、輪っか状のリースや水引を付けためでたいお飾り、ブーケのようにまとめたものなど、さまざまな作品約40点を出展している。

ほかにも刺しゅうで描いたクジャクの羽に稲穂を使ったり、わら細工と組み合わせたりしたものなど、メンバーそれぞれの個性が光る。古代米の栽培経過の写真も展示している。

古代米を栽培していた小野市の女性から種もみを譲り受けて栽培し、ドライフラワーにしたものを使って作品作りを楽しんでいる同グループ。活動を取り上げた本紙がきっかけで、美術館から声が掛かった。

展示を決めた当初は作品が数点しかなく、当日の朝まで掛かって仕上げたメンバーら。「締め切りがあるから作品が出来ました」と苦笑し、「アイデアが浮かばず、生みの苦しみもあるけれど、古代米はとにかく色が美しく、作品作りも楽しい」と話している。

午前10時―午後5時(最終日は午後3時まで)。月曜休館。

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