黒枝豆収穫を体験 全日空のCAらボランティアで 「かなりの重労働」

2021.10.31
地域

いずみ営農組合員と会話を交わしながら、さやとり作業を行うANAグループの客室乗務員ら=2021年10月16日午前9時40分、兵庫県丹波篠山市泉で

全日本空輸(ANA)などANAグループの社員約60人がこのほど、兵庫県丹波篠山市泉地区の畑で黒枝豆の収穫や葉取り作業を行った。昼食には黒枝豆を食べ、収穫作業の大変さと、採れたてのおいしさを味わっていた。

黒豆卸業・小田垣商店(同市立町)のカフェに同社の客室乗務員がスタッフとして出向していたり、伊丹空港内の事務所に同商店の仮設店舗を設けたりしたつながりで、ANAグループの地域貢献ボランティア事業として行われた。

農事組合法人いずみ営農組合が受け入れ、西嶋利廣組合長ら10人と、同商店スタッフが指導した。

作業に入る前に、小田垣昇社長は「丹波黒という品種は(他の枝豆の品種と比べ)収量が半分、手間は10倍かかる」など、丹波黒の特徴を紹介。酒井隆明市長は今年2月、丹波篠山の黒大豆栽培が日本農業遺産に認定されたことを話し、「丹波篠山の枝豆をぜひ機内食で」とPRした。

客室乗務員約30人と、整備士や空港旅客係員など地上職約30人が参加。同商店スタッフや同組合員の助言で、男性社員が畑で根元を切って葉を落とした枝豆のさやを、女性社員がはさみで切り離した。枝付きの束を規定の重さや長さに揃える作業も手伝った。昼食には同公民館で湯がいた枝豆が早速振る舞われた。

いずみ営農組合員(右)とともに枝を切るANAグループの社員。中には枝の太さに驚く社員も

根元から枝を切る作業をした大阪空港支店の直木慎太郎さん(25)は「枝の太さがすごい。かなりの重労働」と言い、初めて丹波黒の枝豆を食べたというANAウイングスの客室乗務員、近藤希美さん(27)は「大粒で味が濃厚。毎年、買いに来たい」と話していた。

全日本空輸上席執行役員の杉浦賢・大阪空港支店長は「思った以上の重労働。一粒一粒濃厚でおいしかった」と言い、西嶋組合長は「たくさんの方に協力いただき大変助かった。黒枝豆の魅力をどんどん伝えてほしい」と期待していた。

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