兵庫県丹波市氷上町の大森栄司さん(53)一家が、自宅玄関の軒先に、来年のえと「寅」の人形などをあしらった、にぎやかな巨大しめ飾りを飾っている。まるで飛び出す絵本のようだ。
今年は11月下旬から、栄司さんをはじめ、妻の恵さん(52)、娘の春菜さん(11)、栄司さんの父・義一さん(80)、母・忠子さん(76)の家族総出で10日間かけて制作した。
自家栽培しているもち米の稲わらを使用。長さ2・2メートルのしめ飾り「ごぼう」の上に、わらで作った4体のトラの人形を取り付け、トラの親子が竹やぶで景気良く餅をついたり、餅まきやこま回しを楽しむ様子を表現している。宝船に乗った七福神も登場させ、わらで作った大判、小判を糸でつるして、打ち出の小づちを振って宝物が飛び出す様子も再現している。
大森一家は、「今年もコロナの一年だった。気持ちが沈みがちだが、この作品を見て、少しでも楽しいなあ、うれしいなあという温かい気持ちになって帰ってもらえたら」と話している。
大森家は1990年から毎年クリスマス前に、敷地全体にイルミネーションや手作りの人形を大規模に飾り付ける「大森夢ナリエ」を実施し、この時期の風物詩となっていた。2016年から休止しているが、えとのしめ飾りは続けている。