ナビ案内で困った ヘアピンカーブに狭い道… 対処法とは?

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時にルートで案内される県道桑原栗柄線。道幅が狭く、ヘアピンカーブも多くある=兵庫県丹波篠山市桑原で

目的地を入力するだけで道順を案内してくれる便利な「カーナビゲーション」。多くの人が利用したことがあるはず。ただし、100%最適な道順が示されるわけではなく、設定次第では、狭い道に入り込んでしまったり、普段は通行量の少ない場所で交通事故発生の危険性が高まったりと、ドライバーにとっても、地域で暮らす人にとっても、困った状況が起きる場合がある。夏休みなどで旅行する際に困ったことがある人もいるだろう。そんな状況を改善する方法とは?

カーナビのルート案内は、▽料金優先▽移動距離優先▽道幅優先▽渋滞考慮―などの設定ができる。ただ、条件設定を行わないと、道幅にかかわらず、距離や国・県道を優先することがある。

兵庫県の中山間部・丹波篠山市内でも課題があり、市議会本会議で、カーナビのルート案内を議題にした一般質問が行われたことがある。質問したのは上田英樹議員。取り上げたのは、市内2つの県道に関連するルート案内だ。

一つ目は、同市栗柄から桑原地区に抜ける1車線の県道桑原栗柄線。丹波篠山市から京都府福知山市に向かう際、通常なら2車線の県道篠山三和線を通るが、時に桑原栗柄線を抜ける人がいるという。

桑原地区に暮らす上田議員は、「家の前で草刈りをしていると、複数回、『篠山城跡に行ってきて、福知山市に帰りたいのだけれど、ここはどこ?』などと道を聞かれたことがある」と話す。

この道は、篠山三和線の途中から栗柄ダム方面に上がる。福知山市に抜けるという道路標識はない。

記者の車のカーナビでルート案内を表示してみると、基本的には通常のルートが出たが、距離優先の場合や、入力したときに車があった場所によっては、確かに桑原栗柄線を使うルートが表示された。

実際に初めてこの道を通行してみる。ダム沿いからしばらくは開けているが、山頂から下りに入ると10カ所以上のヘアピンカーブ。続いて対面通行が難しいほどの幅員となり、ガードレールもなくなった。都市部の人ならば、「大丈夫か」と不安になるかもしれない。

もう一つの県道は、幅員3メートルほどと狭く、見通しの悪い集落の中を走る。抜けた先にキャンプ場があるため、市外や県外から来た人が通り抜けることがあるという。昨今のキャンプブームもあって通行量が増えており、地元からは、「危険な状態」という声も上がっている。

こちらもカーナビでキャンプ場を目的地にした際、それまで進んできた方向などによっては集落を抜ける道が表示される場合があった。少し迂回すれば、2車線の市道があるものの、カーナビの設定で距離優先や国・県道が優先されるためと考えられる。

こういったカーナビのルートに関する問題点や要望を受け付け、メーカーなどに情報を伝えることを業務の一つとしているのが一般財団法人「日本デジタル道路地図協会(DRM)」。国内の主要なカーナビは、同協会が作成したデジタル道路地図のデータベースをもとに地図会社やメーカーが製造している。

市議会で取り上げられた2ルートについては、市まちづくり部が同協会に修正を要望。協会から各社に情報提供された。

市によると、市内には国道が3路線あり、全て2車線。一方、県道は35路線あるが、2車線は8路線で、中には行き違いが難しい狭い道もあるという。

同部は、「今後も地元などから声があれば対応していきたい」とした。

DRMによると、要望は十数年前から受け付けており、年間で100件以上が寄せられている。要望を受けると、現状確認を行った上で、協会加盟社に情報提供。各社が必要と判断すれば、修正した地図データが組み込まれた製品が発売される仕組みになっている。

ドライバーが新製品を購入するか、データを更新すれば、修正されたナビを使うようにできる。

「狭い道に案内される」「建物の裏口に案内されるので、駐車場がある正門に行くようにしてほしい」などの声が多いという。

修正が反映されるまでの期間は各社で違い、新製品が販売されるタイミングにもよるという。また、近年はスマートフォンなどの地図アプリやルート案内アプリを使用する人も多いが、こちらにも反映されるかは、地図会社の業務次第で分からないという。

DRM担当者は、「お寄せになる要望や情報を一件一件積み上げ、さらに良いカーナビにしていきたい」と話している。

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