ほのぼのかかし 地域の拠点で癒しに 等身大の4体「和んで」

2022.09.30
地域

 

祖父母と2人の孫のかかしを見つめる製作者の西川さん(左端)と細見さん=兵庫県丹波市青垣町田井縄で

兵庫県丹波市青垣町芦田自治振興会の拠点、芦田ふれあいセンター(青垣町田井縄)の玄関に、じょれんを手にしたおじいちゃんと丹波黒大豆をよるおばあちゃん、笑顔で畑仕事を手伝う孫2人の計4体の等身大かかしが置かれており、「ほのぼのする」と好評を呼んでいる。

同振興会「地域づくり委員会」の西川照美さん(71)と細見敦子さん(66)=共に同町田井縄=が、温かな農村の家族をイメージして作った。

姫路市の「かかしの里」を視察し、養父市大屋町で作り方を教わった。首がぐらつかないように安定させる方法に悩んでいたが、ヒシャクを差し込む技を教わった。西川さんが針金、新聞紙、ガムテープなどで胴を作り、服を着せた。細見さんが布や毛糸で体に合う顔をこしらえた。

「人らしい体つき、手の動きなどが難しかった」と西川さん。細見さんは「ヒシャクに綿を詰めてふくよかにし、明るい表情にした」と工夫を語った。

かかしは動物除けで田畑に置かれるのが一般的だが、作る間に愛着が湧き、雨ざらしにするのはかわいそうと、建物の中に置いてもらった。「新型コロナで沈みがちな気持ちを和らげ、和んでもらうのが目的だから」と、2人はほほ笑む。

4月から設置を始め、9月で4体に。2人は、「喜んでもらえているので、若夫婦のかかしを作るのもいいかな」と、いたずらっぽく笑った。

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