3月31日に告示された兵庫県議会議員選挙の丹波市選挙区(定数1)で、4期連続の無投票当選を果たした石川憲幸氏(67)に7期目の抱負などを聞いた。
―この4年で何に重点的に取り組むか
ポストコロナを見据え、コロナで疲弊した県の経済を再生したい。移住定住対策の充実にも力を入れ、若者の活躍の場を広げるような施策を提言する。また、南海トラフ地震の発生が間近になっていると言われる中で、さらなる防災減災対策も重要だ。
―丹波市のためには何に取り組むか
人口減少が一番大きな課題だが、丹波市に移り住みたいという人が増えている。この流れを加速できるよう、移住交流対策に注力したい。
また、次世代を担う子どもたちが、丹波市で学力を付けたり、魅力を感じたりしてもらえるような流れをつくりたい。丹波で活躍したいと思ってくれるような県立高校や特別支援学校の魅力づくりに力を注ぐ。
―7期目に入り、「多選」との批判をどう受け止めているか
私自身、多選を良しとはしない。しかし、今回は斎藤元彦県知事をはじめ、後援会や自民党から強い出馬要請を頂いた。多選批判は感じているが、それ以上に新しい時代の兵庫県に、これまでの経験を生かすことも大事だと思った。
―後進の育成は
次回の選挙を考えると70歳を超えるので、議員活動は限界だろうと思う。おのずと意欲のある人が出てこられると思うので、議論を重ね、うまくバトンタッチができる環境を整えたいと思う。意欲のある方が頭角を現し、それを自民党なり保守の支援者が、しっかり支えていくという構図になるのがベストだ。
―出馬理由の一つに、斎藤県知事からの要請を挙げた。県当局と近しい関係にあるが、議会の役割である行政のチェック機能を果たせるのか
常日頃から是々非々でやっている。賛同できるところは同調し、意見が異なる部分は深く議論し、修正してもらったり、われわれが違う提言をしたりしている。これは貝原俊民県政、井戸敏三県政の時からやっていること。斎藤県政は、いろんな面で意見を求めてきてくれるので、バランスの良い提言を続けたい。今までと同じようにチェック機能を働かせたい。
―市民に自身が働く姿をどう見せるのか、市民の声をどう拾うのか
2年前の県知事選挙で保守が割れてしまったことをきっかけに、SNS(交流サイト)に自分の活動を載せなくなった。自分なりに自粛をしていた部分がある。もう一度、再発信し、私の動きを多くの人に理解してもらえるような活動に切り替えたい。
ただ、期数が上がるほど県庁での仕事は多くなり、当局との接触が今まで以上に増える。地元にいる時間が今まで以上に少なくなり、「何をやっているか分からない」という声は増えるかもしれない。それをカバーするべく、SNSなどを駆使して理解を求める努力は続けたい。