搾油用菜種刈り取り 「超レア商品に」 8アールで栽培

2023.06.21
地域

熟した菜種を刈り取る蔦木さん(右)と松本さん=2023年6月6日、兵庫県丹波市氷上町油利で

兵庫県丹波市氷上町油利のほ場でこのほど、菜種の刈り取り作業が行われた。近くで植物油の製造、販売を手がける「ablabo.」(蔦木由佳代表)が丹波市産菜種油を搾る。昭和30年代ごろは同市内でも一般的だった菜種油が、久しぶりに製造される。

農地8アールを、農家の松本佳則さん(同町稲畑)に作業委託。昨年11月に種をまき、春に花を咲かせた後、さやがクリーム色がかった茶色になり、種が完熟して乾くのを待ち、50―80センチに伸びた株をバインダーで刈り取った。

松本さんも蔦木さんも菜種栽培は初めて。「排水が気になり、うね高にしたが、必要なかったかも。3条まきにしておいた方がよかった。どうしたら負担が少なく作れるか模索中。来年の糧にしたい」と松本さん。菜種油に力を入れたい蔦木さんは、「5アールでも作る人の数を増やしたい。収量を多くしようと思ったら、耕地が想像以上にいるなあ」と、栽培実感を語った。

無農薬、無化学肥料栽培。カメムシ、テントウムシモドキが付き、鳥に食べられ、弾けたさやから種が落ちた。蔦木さんは、「菜種が70キロ取れたら万々歳。1斗油が搾れるかどうか。超レア商品になりそう」と話していた。

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