日本ソフトボール協会が、兵庫県丹波篠山市の四季の森運動公園で体験会「ASOBALL(あそボール)」を開いた。同市内の未就学児41人が参加。スポンジ製のボールとバットを使って、元日本代表監督で、同協会副会長の宇津木妙子さん(70)から、投げる、打つなどの基本の動きを教わり、楽しみながら体験した。保護者、関係者を含め約200人が参加し、宇津木さんの一挙手一投足に注目していた。
1996年アトランタ五輪でヘッドコーチ、コーチの間柄だった、同市スポーツ振興官の長澤宏行さん(70)のつながりで実現した。
あそボールは、未就学児向けにソフトボールや野球に親しんでもらおうと全国で開催されている。県ソフトボール協会も毎年、県南部で実施しているが、協会の指導員が担当しており、亀田敦宣理事長によると、宇津木さんが指導に当たるのは珍しいという。
6月24日に開かれた体験会では、宇津木さんは最初に、「監督と呼んでね。一緒に遊んでくれるかな」と、子どもたちの注目を集めた。その後は「監督のまねっこしてね」と、象やフラミンゴ、ウサギなどの動作を子どもたちに見せながら、しっかりと準備体操をさせた。
宇津木さんは、捕球するときに「ワニさんパクッ」と言ったり、バッティングの際には「1、2の合図でバットを肩の上に載せて、3で振って」とアドバイスしたりと、楽しませながら指導。子どもたちは、2人1組でボールを投げ合ったり、三角コーンの上に載せた、あそボールをバットで飛ばしたりして、投げる、打つを体験した。
4歳の子は「バットを振るのが楽しかった」と笑顔。母親(34)は「宇津木さんは子どもたちを否定せずに褒める言葉で寄り添っていて、参考になった」と話していた。
また、篠山ソフトボール協会、小学生チームの「ラクーンズ・ジュニア」、篠山鳳鳴、篠山産業両高校のソフトボール部が運営を手伝った。鳳鳴の本橋小粋主将(2年)は「(宇津木さんの)子どもの接し方が参考になった。接しやすく、話しやすかったけれどオーラがすごかった」と話していた。