竹細工の普及進めたい
京都の竹屋で修業し、4年前に丹波篠山市に移住。先月から、本格的にイベントやフリーマーケットに出店している。また、3月と5月に城下町で110年ぶりに復活巡行した鉾「鳳凰山」の「網隠し」と呼ばれる部分の竹網づくりを担当した。
父は丹波市柏原町出身。大阪芸術大写真学科卒業後、大手自転車店で約10年勤めた。しかし、「大学を選ぶ際に興味があった伝統工芸を学びたい」と思い直し、京都伝統工芸大学校(南丹市)で2009年から2年間、「丸竹」「編組」の竹工を学んだ。卒業後、京都の竹屋で7年間、垣根施工や器作り、茶室のしつらえなどに携わった。「さまざまな竹の素材の特徴や使い方を学べた」と振り返る。
独立心が強まり、開業地を探索。大阪・高槻市からバイクで訪れた際に「雰囲気が良く、なんとなくフィーリングが合った」丹波篠山市に着目した。「竹細工をするなら細工所で」と、地名にも引かれ、妻子とともに移住。古民家を改装し、工房と展示スペースを設けた。
生活を安定させるためアルバイトをしていたが、先月から竹工に専念。「ささやま手創り市」、野々垣での「ガレージセール」、「丹波篠山クラフトヴィレッジ」で出店している。
得意の「やたら編み」で作ったクッション腰掛けは、20年の丹波篠山市展で優秀賞に。丹波あかりの会にも入会し、ランプシェード作りに励む。同市独自の「雲紋竹」を使った創作を構想。「まずは竹細工を手に取って、知ってもらいたい」。高槻市出身、46歳。
希望の作品が作れる教室や、体験、見学などの問い合わせは、森田さん(090・3926・1086)。