U16バレー日本代表に 古豪・氷上高の溝上さん 「優勝に貢献したい」 氷上は県Vで42回目の夏へ

2023.07.01
地域

練習で力強いスパイクを放つ溝上さん=兵庫県丹波市春日町黒井で

高校女子バレーボールの古豪、兵庫県丹波市の氷上高校女子バレーボール部1年の溝上愛那さん(同県淡路市立北淡中出身)が、U16(16歳以下)日本代表に選出された。177センチと長身のミドルブロッカー(MB)。最高打点2メートル93センチから繰り出す力強いスパイクが武器だ。同部の選手が日本代表に選ばれるのは4年ぶり。7月1―8日に中国・杭州で初めて開催される「アジア女子U16選手権大会」に出場する。

全国から候補選手が集う5日間の強化合宿を経て選出。「ポジションが違っても自分より大きく、跳ぶ力のある選手がたくさんいた。練習中に分からないことは積極的にコーチに聞くようにした」と振り返り、「代表に選ばれてうれしい」と笑みを浮かべる。

アジア大会に向け、「楽しみが6割、緊張が4割ぐらい」と笑い、「身長の高い海外選手に負けないくらい活躍して、チームの優勝に貢献したい」と静かに闘志を燃やす。

小学4年の頃、学年で2番目に身長が高く、先輩や同級生に誘われてバレーを始めた。中学では、JOCジュニアオリンピックカップの兵庫選抜や、全日本ジュニアオールスタードリームマッチの出場選手に選ばれるなど、注目選手に成長した。

高校での活躍の場に県内有数の強豪、氷上を選んだ。専用体育館がある環境に加え、「選手全員が寮で暮らし、気持ちを一つにしている」ところに魅力を感じた。部員は31人。県内各地から実力者が集まる。「入学当初はレギュラー争いが激しく、中学ではやっていなかった基礎練習で疲れていたけれど、ようやく慣れてきた」と話す。

中学途中まではレフトで、ミドルブロッカーに転向したのは3年の冬。「速攻やブロックはまだまだ未熟」と言い、「センターとコミュニケーションが取れるようになり、自信が付いてきた」と手応えも語る。現チームでは、1年生ながら主力で活躍している。

氷上は33回目の県V

インターハイ出場決定を喜ぶ選手たち=兵庫県丹波市春日町黒井で

氷上高校女子バレーボール部が県総合体育大会で優勝し、42回目の全国高校総体(インターハイ)出場を決めた。県総体優勝は4大会連続33回目。初戦から決勝までの全7試合で1セットも落とさずストレート勝ちを収めた。木下結稀主将(3年)は、「練習してきた速い攻撃がうまくいった」と言い、全国の舞台へ「自分たちが『楽しい』と思えるバレーをして優勝したい」と意気込む。

決勝では、新人大会で唯一セットを落とした神戸常盤女子と対戦。第1セットは慎重な試合運びで、中盤までリードを許す展開だった。

給水タイムでベンチに戻った選手に、川釣修嗣監督(56)が「ミスをするぐらいなら攻めろ」と指示。その直後、西村心花さん、白川莉緒さんの2年生コンビがサーブで相手を崩し、得点を連取した。流れを変え、25―20で第1セットを物にした。

2セット目も勢いそのままに着実に得点を重ね、25―18でストレート勝ちした。

大会を通じ、高下百々花さん(3年)がミドルブロッカーやライトなど複数ポジションをこなし、要所でスパイクやブロックを決める活躍を見せた。川釣監督は「助かった」とたたえた。

身長170センチ後半と大柄で、昨年から主力を張るメンバーも多く、攻撃力が自慢のチーム。「学年関係なく言い合える」(木下主将)仲の良さも強みだ。

インターハイは8月1―5日、北海道で行われる。予選グループの抽選会は7月2日にある。

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