地域の環境について学んでいる兵庫県丹波篠山市立城北畑小学校4年生(23人)がこのほど、校区内を流れる畑川で川の中の生き物を調べた。児童たちは、生い茂るヨシの根元にたも網を突っ込み、網の中に生き物が入ると「やったー、でっかいぞ」などと歓声を上げていた。ドンコやムギツクなどの魚類をはじめ、ヒメガムシやミズカマキリなどの水生昆虫など合わせて25種類程度を確認した。
同市内の学校園を対象に、環境学習推進を目的とした市の事業「エコ・ティーチャーのおもしろ環境講座」を活用。エコ・ティーチャーで同県立篠山東雲高校理科教諭の田井彰人さん(54)と、同校自然科学部の部員4人が講師を務めた。
児童たちは下半身まで水に浸かりながら腰をかがめ、水の中を凝視。水草の根元や岩陰にたも網を入れたり、大きな石をひっくり返したりして捕獲した生き物は、中州に用意した水槽やバットの中に種類ごとに入れ、田井さんや部員から名前や生態などを教わった。
部員たちはアカハライモリをつまみ上げ、「雌雄の見分け方は、雄はしっぽの幅が広く、繁殖期(12―7月)には婚姻色といって、青みがかってくる。お尻も雄の方がもこっとしている」などと説明していた。
小魚とエビをたくさん捕まえたという男子児童は、「予想以上にたくさんの種類の生き物がいてびっくり」と驚き、「水草の根元と石の下が狙い目やで」と笑顔を見せていた。