「目の前にパリ五輪」 カヌー競技歴5年で代表入り 来春アジア選手権に照準 兵庫出身、長野県職員の細見さん

2023.10.23
地域注目

ドイツ西部のデュイスブルクであったカヌースプリント世界選手権に日本代表として出場した細見茉弥さん(右)と浦田樹里さん(提供)

兵庫県丹波市出身の細見茉弥さん(23)=長野県競技力向上対策本部所属=が、日本カヌー連盟の今年度のカヌースプリントシニア強化指定選手に選ばれ、日本代表としてパリ五輪出場権を賭けたドイツ世界選手権(8月23―27日)に挑んだ。五輪種目の500メートル2人乗りは予選で敗れ、出場権獲得を逃した。来年4月、東京・海の森水上競技場でパリ五輪の最終切符を賭けたアジア選手権がある。切符は1枚、優勝のみ。「目の前に五輪がある。つかみたい」と、練習に熱を入れている。

関西学院大入学後に始めた競技で頭角を現し、大学4回生だった昨年、U―23の日本代表に選出。今春、全年齢の日本代表に競技を始め5年目で選ばれた。大学を今春卒業し、2028年国体開催県の長野県にメダルをもたらす強化選手枠で採用された。同県所属で、ナショナルチームの一員として合宿、世界戦を戦った。

2人乗りのペアは、浦田樹里さん(早稲田大)。細見さんが前に乗る。ペアを組んで初戦の世界選手権500メートルは予選敗退。各国選手が来年の五輪出場枠を争った大会で、例年よりレベルが高かった。五輪種目でない200メートルは9位。

日の丸がついたシャツで記念撮影に臨む細見茉弥さん(提供)

パリ五輪出場権がかかる大会は、残すは来年のアジア大陸最終予選。レベルが高い世界選手権でなく、アジア選手権に照準を合わせており、世界選手権は「現時点のアジア1位との力の差」を確認する機会と捉えていた。全体9位のカザフスタンペアがアジア最上位。タイムは細見ペアより3秒速い1分43秒だった。

ペアを組んでわずか2カ月。「半年あれば、詰められない差ではない」と実感。500メートルの直線をこぐうち、前半は世界のスピードと互角に戦えたが、後半の200メートルで差を開けられた。「後半バテてくると、それぞれの主張が強くなり、推進力が出ない課題が見えた」と前向きに捉えている。

長野国体と同年開催のロサンゼルス五輪を目指していた。「ナショナルチームの強化に沿い、考えていた以上に力が伸びて、パリが狙えるところまで来た。パリ五輪出場を目標に精いっぱい努力したい」と力強く語った。

今年度のカヌー女子カヤック日本代表は4人。練習は月―土曜。水、土曜は半日練習。大学時代はコーチがいなかった。現在はこぐのもウエイトトレーニングも、ナショナルチームのコーチの指導があり、自己ベストを更新中。水を浅くつかまえて(回転数を上げる)ピッチでこいでいたが、ひとこぎで推進力を大きく伸ばすよう上半身の使い方を改めた。ベンチプレスも学生時代のマックスより10キロ重い77・5キロを上げる。

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