各地で石見神楽を上演
激しい舞、迫力ある囃子を特徴とする石見神楽を上演する団体「篠山神楽社中」を率いる。一昨年9月に立ち上げて以来、依頼を受けて神社の祭礼や地域のイベント、敬老会、学校などで月に2回ほどのペースで上演している。上演場所も丹波篠山市のほかに宝塚市、大阪市、福知山市など広範囲に及ぶ。「こんなに依頼があるとは予想外でした。一人でも多くの人に石見神楽の面白さを知ってほしい」
大阪府貝塚市の出身。島根県・石見地方に住む祖父母の家で子どもの頃、石見神楽を見て感動した。堺市で働いていた28歳の時、大阪の石見神楽の社中が演者を募集しているのを知り、参加。石見神楽を学び、舞台を踏んだ。新型コロナ禍で活動がままならなくなった中、石見神楽の指導者になってくれる人がいた丹波篠山で社中を立ち上げようと移り住んだ。
4人のメンバーで始め、現在は15人。丹波篠山をはじめ、大阪の社中で共に活動した大阪府内の人たちも参加した。地域に社中の存在をアピールすることを狙いに昨年5月、市内の波々伯部神社で旗揚げ公演をした。以来、上演回数は30回を超える。週に2回、丹波篠山市民センターで練習しており、現在、上演できる演目は「大蛇」など3つだが、来年は、寺戸さんが子ども時代に最もひかれたという「八幡」に挑戦したいという。
「今後も演目を増やしていきたいし、出演依頼に応えられるよう社中のメンバーも増やしたい。神楽と言えば、篠山神楽社中の石見神楽を連想してもらえるほどに活動を盛り上げたい」と意欲を見せる。1月にはワークショップを計画している。寺戸さん(080・5353・0913)。34歳。