アクロバット施設オープン 大阪のスクールが3年半かけ”開拓” 「パルクール」設備も

2024.05.04
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5月5日にオープンする「森ノアカデミー」でパルクールを試す指導者たち=兵庫県丹波篠山市不来坂で

バク転やバク宙などのアクロバットや、身体能力だけで障害物を跳んだり、登ったりするスポーツ「パルクール」などの教室を運営している「パワーアーツ」(大阪市港区)が5月5日、兵庫県丹波篠山市不来坂に交流施設「森ノアカデミー」をオープンする。代表を務める2人、杉本佳美さん(57)と、オーストラリア出身のブレア・ジョンストンさん(42)は「自然豊かな場所で遊びやアクロバットを楽しむワークショップをやりたい」と話している。

2004年、テーマパーク「ユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)」の出演者たちが練習の場をつくろうと創業。出演者たちが講師となり、教室生を受け入れてきた。現在、一般向けのアクロバット教室を開いたり、テーマパークの出演者を育成したりし、約6700人の会員を擁している。

木造施設の中で空中パフォーマンスの「エアリアル」を試す杉本千紘さん(左)と湧田舎大さん

コロナ禍に自然の中での活動の必要性を感じ、沖縄を含む西日本一帯の田舎を探した。ネットで検索する中で、不来坂の土地と出合い、「森があり、湧水が豊富。平坦な土地があり、駅から10分という立地」に一目ぼれ。約1ヘクタールの土地購入を即決したという。

すぐにトレーラーハウスを設置し、代表2人で週末に草刈りや水路づくりなど、3年半かけて「開拓」した。また、空中パフォーマンスができる天井高のある木製施設を、敷地内の森の木を使って建築。パルクール用の階段状や三角形の障害物(オブスタクル)、単管パイプの鉄棒を設置した。

空中パフォーマンスができるよう天井を高くした木造建造物が目立つ「森ノアカデミー」

森ノアカデミーは「会員が参加できる部活動のイメージ」と言い、「運動部」には、パルクールやアクロバット、エアリアルのほか、白髪岳・松尾山への登山や、木こり、米作りなどの部があり、「文化部」には、キャンプファイヤー、野草料理、満天の星を眺める、などの部がある。

5日は午前11時半からオープニング式典を行い、たる開きの後、パルクールや、昨年、松任谷由実さんの全国アリーナツアーに帯同した杉本代表の娘、千紘さんの「エアリアルティシュー」の実演のほか、日本を代表するブレイクダンスチーム「モータルコンバット」の出演もある。計10分ほどの実演会となる。入場無料。

また、タコス料理「タコマニア」(日置)のキッチンカーや古着屋「roots(ルーツ)」(宇土)が出店。焼き菓子、周辺農家による野菜販売などもある。

午後1時半からと同3時からの2回、「パルクールタグハント―鬼ごっこで遊ぼう」を行う。小学3年生以上が対象。パルクールの基礎を学び、鬼ごっこで20秒間逃げ切れるか挑戦する。3月の「パルクール鬼ごっこ・ボートレースびわこカップ」U―12チーム戦の優勝ペアも参戦する。午前11時から受け付け。定員各20人。参加費3500円。

場所は国道372号から住山集落へ約300メートル進んだ左側。詳細、問い合わせはインスタグラムで。

 

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