陶芸用の小屋手作り 「教室生と交流したい」 春に作品展も計画中

2024.03.01
ニュース丹波篠山市地域地域注目

 

3年かけて自作した陶芸教室専用の小屋の完成を喜ぶ市野浩さん(左端)と教室生たち=兵庫県丹波篠山市今田町上立杭で

丹波焼窯元「陶幸窯」の市野浩さん(65)=兵庫県丹波篠山市今田町上立杭=が、陶芸教室用の小屋を手作りで3年ほどかけて完成させ、教室を始めた。小屋の完成を祝い、このほど、新年会と新入会員歓迎会を開いた市野さんは、「仕事ばかりでなく、教室生の方たちと交流しながら陶芸人生を送りたい」と話している。今後さらに教室スペースを広げ、今年のゴールデンウイークに開催される丹波焼イベント「春ものがたり」では、教室生の作品展を計画している。

これまでにも趣味でバーやいろりがある小屋などを建ててきた。工房での教室が手狭になったこともあり、約15平方メートルの部屋が2つつながった小屋を建て、電動ろくろ7台を置いた。エアコン、だるまストーブも完備し、年中利用できるようにした。

いろりのある小屋(左)のそばに建てた陶芸教室専用の小屋

教室には月2回、同市、丹波市、神戸市、加古川市などから8人が通っている。陶の郷で市野さんの代名詞ともいえる愛嬌たっぷりのカラスの置物に魅力を感じ、最初の教室生となった菅野大さん(32)、千春さん(32)夫妻=加古川市=は、「自由になんでも作らせてもらえるのが魅力。結婚式の引き出物も作り、式にも出席してもらいました」と言い、1年前、大阪から八上上に移住した奥田裕さん(66)は、「一日体験して、市野さんのフレンドリーさに引かれて入会した」という。

また、市野さんの知人で「趣味で陶芸を始めたい」と昨年5月に入会した野原恵理子さん(55)=今田町今田=は、多肉植物用の器を作ったり、ネコをあしらった皿を作って、ネコカフェから作陶の依頼を受けたりと、陶芸にはまり、「楽しくてしようがない。市野さんの指導で自由奔放にやれるところが魅力」と充実感にひたっている。

関連記事